普段の食生活で、つい間食が多くなってしまったり、テレビを観ながらだらだらと時間をかけて食べることが多かったりといった、不規則な食生活を送っている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。実はこうした不規則な食生活を続けることが、口腔内に悪影響を与えてしてしまう場合があるのです。
間食が多かったり、だらだらと時間をかけて食べたりする方は要注意 普段から食事と食事の合間に、ちょくちょく食べ物を食べてしまうといった間食をする習慣がついていたり、テレビや新聞などを見ながらだらだらと時間をかけて食べてしまっていることが多い方は注意が必要です。この間食をする習慣や、だらだらと時間をかけて食事をすることが虫歯になりやすい口腔環境を作ってしまう原因になってしまうのです。 食事をすると、食べ物に含まれている糖質により虫歯菌が歯の表面を溶かし始める「脱灰」が起きます。脱灰したままの歯はもちろん虫歯になってしまうのですが、それを防ぐのが唾液です。唾液に含まれているカルシウムやリン酸イオン、フッ素イオンなどによって溶けた歯の表面のエナメル質は修復されていくのです。これを歯の再石灰化といいます。口腔内はこの脱灰と再石灰化がバランスよく繰り返されているのです。しかし間食をする習慣や、だらだらと時間をかけて食事をすることが多いと、このバランスが崩れてしまい脱灰のみが進んでしまい、再石灰化が追いつかなくなってしまいます。脱灰が進んでしまった歯はやがて内部まで溶け出してしまい、治療が必要となるくらいに進行した虫歯になってしまいます。
虫歯になりにくい食事の摂り方
食べ物を食べる際に、虫歯になりにくい食事の取り方や、虫歯になりにくいおやつの選び方、食べ方などのポイントをおさえていれば、虫歯になるのを事前に防ぐことができます。 ・寝る30分前は飲食を控えましょう 就寝時は唾液の分泌量が減ってしまいます。そのため口腔内は乾燥しやすい状態になってしまうため、雑菌や細菌が増えやすくなります。もしも寝る前ギリギリまで飲食をした場合、歯磨きをしたとしても磨き残しが多くなってしまいます。少しでも磨き残しがあると、それが虫歯菌の餌になってしまい虫歯菌を増殖させてしまいます。そのため少なくとも寝る30分前は飲食を控えるようにしましょう。
虫歯になりにくいおやつの選び方や食べ方
ヨーグルトやアイスクリームなどの「歯にくっつかないもの」や、するめなどの「よく噛んで食べるもの」、ナッツ類やチーズなどの「酸が作れないもの」などは虫歯になりにくいおやつとしてお勧めです。そしておやつを食べる際は食べる時間を決めて、だらだらと時間をかけて食べないようにしましょう。また食べ終わった後は歯磨きやうがいをして、虫歯にならないように予防することも大切です。
虫歯にならないために
食事をした後は、歯の隙間などに食べカスが残ってしまいます。食べカスはきれいに取り除かないと、細菌が繁殖して細菌の塊である歯垢(プラーク)となります。歯垢は虫歯の原因となってしまうため、食事をした後はすぐに歯磨きをおこない食べカスや汚れを取り除きましょう。また、食後に歯を磨く習慣がつくことで、虫歯になりにくい口内環境を作ることができます。ただし強い酸性の飲食物を摂取した後は、口腔内が酸性になっているため、歯の表面のエナメル質が一時的に柔らかくなっています。そのため歯の表面が普段よりも傷つきやすくなっているので、この場合は食後すぐに歯みがきをしない方が良いです。歯磨きをおこなうタイミングは、唾液が口腔内を中性に戻す約30分くらいを目安におこなうと良いでしょう。
さらに歯磨きの際にデンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、より効果的に汚れを取り除くことが可能です。 しかし、歯磨きだけでは届きにくい箇所などがあるため、完璧に食べカスなどの汚れを取り除くことが難しいです。そのため定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受けるようにしましょう。専門的な技術と機器を使用することで、歯垢や歯石、着色汚れなどをきれいに取り除くことができるため、虫歯の予防にも繋がるのです。