虫歯などの歯の治療をおこなうために、ほとんどの方が今までに一度は歯科医院に行ったことがあると思います。歯科医療は患者さんの口の中に器具を入れて治療をおこなうというとてもデリケートな治療なため、衛生的な面では特に気を配っています。さらにインプラント治療の場合には手術が必要となるため、通常の歯科治療よりも徹底した衛生管理が重要となります。歯科医院は患者さんが安心して治療を受けて頂けるように、様々な設備を設置して清潔な医院環境と衛生管理の徹底をおこなっています。清潔で衛生的な医院環境を、歯科医院を選ぶ一つの基準として頂くことも大切です。確実な医療を提供するためには技術はもちろんですが、清潔で安全な院内環境も必須なのです。
院内は常に清潔な環境に保つ
院内感染という言葉をよく耳にしますが、歯科医院で院内感染を起こしてしまうこともゼロではありません。院内感染は血液や唾液によって起こるものばかりではなく、空気中に飛び散っているウイルスや有害物質からでも、同じ空間にいても患者さんの体調などによっては感染してしまうこともあるのです。特に多くの患者さんが集まる歯科医院では、空気感染のリスクも大きくなってしまうのです。そのため歯科医院では空気感染から患者さんを守るためにも、高性能空気清浄機をはじめとした医療用の設備を導入して空気の清浄化をおこなっているのです。特にインプラント治療においては手術が必要なため、手術中に感染しないような設備が重要となります。 当院では、インプラント治療専用のオペ室を設置しており、大学病院並みの手術室の設備を保有しています。さらに手術中は清浄度クラス10000に保たれているため、無菌状態の中での治療をおこなうことが可能です。
常に衛生管理の徹底をおこなっている
患者さんごとに使用する器具は完全滅菌する
歯の治療に使用する歯を削る機器であるハンドピースは、歯を削るドリルを取り付けた柄の部分のことをいいますが、歯に直接触れるわけではありませんが治療の際には口の中に入れる部分であるため、唾液や血液が付着しやすい部分でもあります。そのため、患者さんごとに滅菌して新しいものに交換しないといけないのですが、医院によっては滅菌交換がされていないということが、過去の調査で分かっています。患者さんごとに滅菌、交換をしていると、どうしても手間と費用がかかってしまいます。しかし患者さんに見えずに分かりにくい部分であるからこそ、徹底した衛生管理をおこなうことは歯科医院が、患者さんと真摯に向き合うために大切なことなのです。 当院では口腔内で使用する機材は全てオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)により高温で滅菌しております。口腔内で使用するタービンやハンドピースなどの小型の機材を滅菌するためにEXクレーブも設備意しており、タービンやハンドピースの使いまわしは一切しておらず衛生管理の徹底をおこなっています。
使い捨てできるのは患者さんごとに交換する
エプロンや口をゆすぐコップなどは、患者さんごとに交換している医院がほとんどですが、グローブも患者さんごとに交換することが大切です。衛生管理の徹底のためにも患者さんごとにグローブを交換することはとても重要なのです。
滅菌の流れ
どうしても消毒や滅菌に目がいきやすいため、「洗浄」は後回しに考えてしまう傾向があるのですが、洗浄が滅菌する上でもとても重要なのです。医療器具は使用した後に、早めにしっかりと洗浄をおこなうことで、99%の物理的な除菌ができるといわれています。洗浄をしっかりとおこなうことは消毒に近い効果があり、感染のリスクを大きく減らすことが可能なのです。この洗浄を怠ったり、しっかりとおこなっていないとタンパク質の汚れが残ってしまい、そこに微生物が残ったままになってしまうため、その後に滅菌をしっかりおこなっても意味のないものになってしまうのです。早めにしっかりと洗浄することで滅菌することができます。 患者さんに使用する器具も、クリーンスタッフが1つずつ丁寧にパックしていきます。基本的な器具だけではなく、外科器具やワッテ(口につめる綿のようなもの)などもそれぞれ分けてパックします。その後、滅菌専任のクリーンスタッフが、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を使い個別にしっかりと滅菌します。
まとめ
清潔な医院環境設備の充実と器具類などの衛生面の徹底をおこなうことは、安全で安心な治療をおこなう上でも非常に重要です。しかし設備には少なからずコストがかかってしまうため、歯科医院によっては設備環境や衛生環境も違ってきます。 当院は患者さんご自身が安心して治療を受けることができるよう、医療設備と衛生面の徹底をおこなっています。